東京メトロのマナーポスターが若者を目の敵にしている件

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素敵なイラストとコピーが目を引いた2009年度の「家でやろう」シリーズ以来、東京メトロのポスターには一定の注目が集められている。

実は、「マナーポスター」と呼ばれるこれらのポスターの歴史は古く、マナーへの理解と快適な地下鉄の利用を目的に1974年9月から月替りで掲出されている。
現在は「アナグマ」が公共ののマナーにおける疑問や気づきを「!?」とメッセージで表現しているというもの。

公共の場所でマナーを守ることはとても大切なことで、利用者にそれを広く理解してもらうためにちょっと目を引くポスターを作成しつづける東京メトロさんには感心するばかりなのだが、20代男性としては釈然としない部分がある。

東京メトロのホームページでは、今年度と昨年度に掲出された各月のポスターがまとめて紹介されている。それをまとめてみると、サラリーマン風やパーカーを来ている短髪など、マナー違反をしているキャラクターはなんとなく10代〜30代くらいの男性に見えるものが多い。


これはテレビドラマなどにも共通していえる。茶髪でカジュアルな服装、10代くらいの少年数名が、食べたものをその場にポイ捨てして50代くらいの登場人物に注意される。というようなシーンを目にしたことはないだろうか。世間に「マナー違反=若者」のイメージが染み付いているのである。

ヘッドホンの音漏れなど、電子機器系のマナー違反は確かに若者の方が多そうだが、「並ぶ」「順番を守る」といった類のマナー違反はむしろ若い世代は少ないのではないだろうか。

このような仮説のもと、東京メトロで1月のマナーポスターのテーマとなっている「乗車時の割り込み」を目撃したことがあるという人を対象に、その割り込みをした客の年代や性別を聞いてみた。
対象は首都圏に暮らす男女。割り込みの現場を複数回目撃している、という人には、最も多い世代・性別としている。

【これまでに目撃した乗車時の割り込みをする客で、最も多かった世代・性別は?】
(エフプレス調べ n=222)

仮説の通り、電車の割り込みは50代と60代が半数以上を占める。
その状況や違反者のキャラクターについてもアンケートを行ったところ、10代、20代は学生のグループ、外国人が多めで、30代、40代はサラリーマン風の男性が多いようだ。

男女比は40代までは比較的男性が多いのだが、人数が圧倒的に多くなる50代からは明らかに女性が多くなるのも興味深い。

●中年のおばさんグループがドアが開いた瞬間、束になって入っていった。尻を椅子に向けて。(50代 男性 東京都)
●50歳代の女性がホームのベンチに座っていまして、電車がホームに入ってきたら急に立ち上がり、列の先頭に並んだ。そのまま、乗り込もうとしたので、後ろに並んでいる多くの人々から非難されました。ところがその女性は、前から電車の来るのをベンチで待っていました。と答えながら、電車に乗り込んでしまった。 (70代 男性 東京都)

このように、50代以上の女性が割り込む理由は、やはり座ることが目的であるようだ。体力が落ちてきて少しでも休みたいという気持ちと、年を取ったことで人の目を気にしなくなるというところから、50代・60代女性は割り込みをしやすいのだろう。

また、割り込みの他に目につくマナー違反について聞いてみたところ、多くみられたのが「電車内での飲食」、「足を広げて座る」、「優先席で携帯電話を使っている」だった。これらはそれぞれ、車内での飲食は若者で、足を広げて座るのはオジサンが多いようだ。
このような目立つマナー違反を若い世代または男性の方がしがちなことから、マナー違反者のアイコンとして若い男性が選ばれたのかもしれない。

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